怖いこと
患者さんの疑問には、極力答えたい。
「なぜ痛むのですか?」
しかし、この問いに対する答えがいつも明確とは限らない。
持てる知識を総動員して、理論的に説明をするけれど
いつも胸の中に「本当に?」という言葉がリフレインする。
医学は科学なので、信頼できる情報源からの証拠が大切だ。
でも、実際、どれだけのことが「科学的に明らかになっている」のだろう。
うそを言うことが怖い。「違う医者にかかるたびに、違うことを言われる」と言われることが怖い。
だから、真剣に最新の知識を得られるように努力する。不安を持ち続けて、自分の言動から根拠の無いことがなくなるように、努力する。
医者とは、不安を抱えながら勤める職業である。
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