« September 2006 | Main | November 2006 »

October 31, 2006

献上品のカステラ

0001_1213

長崎に学会で行ったとき、「お土産なら断然これ!」と勧められたカステラ。

路面店でしか手に入らない。宮中御献上品だそうである。

そのカステラを、研究の大ボスの女医さんに献上した。

この先生、女としても医者としても尊敬してやまない方である。

彼女はかの有名なアメリカの研究所NIHに留学していたことがあって、今でもそこのボスと親しい。

そんな関係で、私の論文の最終段階の手直しをNIHのとある研究室のボスがしてくださった。

そして、一昨日から彼女は講演のために渡米して、途中NIHに寄っている。

彼女から本日、メールが届いた。

「先生からいただいたカステラを、Dr.○○のミーティングに差し入れさせて頂きました。皆さん、とても喜んでくださり、HOORN先生に宜しくとおっしゃっていました。」

Dr.○○へのお礼は、どうしたらいいかと(私は直接面識がないので・・・)思っていたところだった。

彼女の行動は以外だったが、でも考えれば考えるほどその心配りを尊敬した。

私にわざわざお礼を考えさせることのないように、という心遣い。

自分からでなく、私からという形で感謝を表してくださった心遣い。

お礼をするべきだとは思ったけれど、私から、という形で自分が購入したものを差し入れれば、私が恥ずかしいと感じるのではないかという思いやり。

それを、さらっとメールで伝えるしなやかさ。

私も、こういうことの出来る本物の大人になりたいと心から思った。

特製献上五三焼 佳好帝良(かすていら)
匠寛堂
長崎市魚の町7-24
TEL 095-826-1123
営業時間 9:00~19:00(無休)

| | Comments (3)

October 28, 2006

妊婦の着物の着こなしかた

妊婦の着物の着こなしかた

昨日、最後のお稽古でした。
しばらくお茶はお休みします。
着物って便利ですね。
七ヶ月になっても、バッチリ着られました。
コツは、大きなお腹の一番下にひっかけるように腰紐を結ぶ事です
胸の紐は締めすぎないように。
お腹が大きいので、襟元から前みごろをうまく合わせて
高めに紐で押さえると着崩れません。
おはしょりは相当長くなりますので、
中の一枚は、たくしあげて一重にして、すっきりと。
着物ってすごいなぁ

| | Comments (91)

October 22, 2006

気になる本

Akatyan 赤ちゃんの誕生 (大型本) ニコル テイラー(著)

という本が気になっている。

お腹の中の胎児は、か弱くて透明感があって美しい。

でも、どうやって撮影したのだろう・・・

Webで見られる写真の中には、どう考えても内視鏡を子宮内に差し込んだとしか思えないアングルがある。

羊水検査でさえ、流産のリスクがあるのに、カメラを入れるなんて・・・

協力した妊婦さんはすごいというか、なんというか・・・

昨日、丸の内のoazoに探しに行ったが見つからなかった。この本、一回ちゃんと見てみたいなぁ。

| | Comments (258)

October 19, 2006

長崎の夜

長崎の夜

長崎です。
研究発表のため学会に来ています。
毎年恒例の「大学院生、教授を囲む会」で、みなさん大いに飲んでました。
この時だけは、「これからの整形外科医の在り方」とか
教授も熱く語るんだけどなぁ…
教授の熱い話を聞いて、
お腹の子が、ぐるぐる動いてました。
まだ、純粋なやる気に満ちている若い世代の集まりが
私は大好きです。

| | Comments (12)

October 14, 2006

茶人としての限界

今日、久しぶりにお茶のお稽古に行った。

着物は、お腹が大きくても着られることに感動した。

しかも、帯がコルセット代わりになって腰も楽なのだ!

でも、4キロ増えた体重で正座をするとあっという間にしびれた。

そして、手を突いてお辞儀を使用とするとお腹がつっかえた。

美しい所作なんて、程遠く、何をするにも「よっこいしょ」だった。

・・・今月いっぱいで、お茶も産休・育休に入ります。

いつか、必ず復帰します。

| | Comments (0)

October 11, 2006

親バカふたり

お腹の子の凄い能力を発見です。

相方がお腹に耳を当てているとき

「ぱぱが聞いてるよ!ぐーちゃん(注)キック!」と言うと

なんと、ドン!と蹴るようになりました・・・きっと天才だ!

注:まだ、性別がわからないのでこう呼んでいます。

| | Comments (10)

October 08, 2006

鬼嫁

仕事の方々との食事会の席で。

先輩:「そういえば、なんて苗字になったんだっけ?」

私:「仕事上は苗字を変えてないので・・・実際には○○」です。

先輩:「変えなきゃダメだろう!?俺が旦那ならそういうのイヤだけどなぁ」

同僚1:「俺んちはかみさんが旧姓で働くことに、うちの両親が大反対でさぁ。」

先輩:「ところで、おまえ(同僚1)、家に帰ると『めし!ふろ!』なんだって?嫁さんも医者だろ。よく亭主関白でいられるよな。うらやましいよ。うちなんか、嫁さんの顔色伺って皿洗っちゃったりしてるよ。」

同僚2:「うちも、嫁は医者ですけど、家事はさせてもらえないですね。俺がやるとかえって怒られるんですよ。だから、いつも子供と遊ぶのが俺の仕事です。」

++++++

聞けば聞くほど、血の気が引いてきた。

私って、なんて鬼嫁・・・・

実情は怖くてここでも披露できません。

ただただ、理解と愛情の深い旦那様とお父様お母様に心から感謝するだけです。

働きながら家事の一切をこなす人を、本当に心から尊敬します。

「そうあるべきでないから、やらない」のではなく「出来ない」ことに、最近気づいています・・・・ごめんなさい。

| | Comments (6)

October 05, 2006

怖いこと

患者さんの疑問には、極力答えたい。

「なぜ痛むのですか?」

しかし、この問いに対する答えがいつも明確とは限らない。

持てる知識を総動員して、理論的に説明をするけれど

いつも胸の中に「本当に?」という言葉がリフレインする。

医学は科学なので、信頼できる情報源からの証拠が大切だ。

でも、実際、どれだけのことが「科学的に明らかになっている」のだろう。

うそを言うことが怖い。「違う医者にかかるたびに、違うことを言われる」と言われることが怖い。

だから、真剣に最新の知識を得られるように努力する。不安を持ち続けて、自分の言動から根拠の無いことがなくなるように、努力する。

医者とは、不安を抱えながら勤める職業である。

| | Comments (8)

October 03, 2006

あくる日

Image078 土曜日、山の上に昔からある旅館に泊まった。

山の朝は、本格的な秋の気配で

すぐ目の前の湿地帯では草木が色づき始めていた。

「なんだか、秋って物寂しいね」

そんな感覚を、旦那のおとうさまと共有できるのがうれしかった。

| | Comments (0)

October 02, 2006

お月見コンサート

Image077_1

久しぶりの更新となってしまった。

元気ではいるけれど、博士号取得のためにのみエネルギーが消費されていく日々で・・・・

******

土曜日、伯父の一周忌に合わせて開かれたお月見コンサートに出席した。

都内から車で2時間半、とある山の上に、伯母が経営するレストランがある。

毎年恒例の会だが、今年はForest II という林知行&美澄夫妻によるポピュラーピアノ連弾デュオを招いてのコンサートだった。

ほのぼのとして、いつも一緒、という雰囲気の素敵なご夫婦だ。

実は、伯父には人知れず作曲が趣味であった。国体で使われた曲もあったそうだが、多くは人目に触れることも無く音になることも無く、眠っていた。

今回、生前から伯父と親交のあったお2人が、その曲たちをよみがえらせてくれたのである。

無骨で、我がままで、きかん坊で、むちゃくちゃだった伯父。

林知行さん曰く、「本当に本人のものかと疑うくらい、きちんとした手書きの楽譜」に起こされていたという曲達は

切ないくらいロマンティックで、繊細で、素直で

思わずぐっときた。

母の目から、涙があふれていた。若い頃、伯父には本当の妹のようにかわいがってもらっていたという。

薄くなった頭をなでつけながらはにかんでいる伯父が、会場の隅に見えたような気がした。

|

« September 2006 | Main | November 2006 »