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September 10, 2006

知識欲の秋

この週末、都内で開かれた"The Principles and Practice of Clinical Research Course"という講座を受講しました。

とある世界的な臨床研究グループが開催したものです。

日常の治療の中で疑問に思っていること、たとえば

「こちらの治療のほうがいいって言われてるけど

 もともとの治療とあまり差が無いんじゃない?」とか

「この病気にかかりやすい人って、こんな特徴があるんじゃない?」とか

そんなことを、臨床研究で証明するためにはどうしたらいいか、

そういうことを教わってきました。

Evidence Based Medicine・・・つまり「有効だという証拠にもとづいた治療」が大切、と言われている昨今、

現場の医者として大切なことは二つあるように思います。

数多吐き出される論文の中で本当に信頼性の高いものを見つける能力を持つことと、

目の前の患者さんからいただいた経験を、医学全体の知識として共有し、きちんとしたEvidenceを構築することです。

ただ漫然と日々の業務をこなしているだけでは・・・・と思うのです。

つまり、ひとりひとりの患者さんの治療から得たデータを

長年集めて一つの施設で評価したり、あるいは多施設間で共有することにも目を向けていかないとなぁと。

その「有効な方法」の概略が、今回の講義で分ったように思います。

こういう新しい分野における重荷にならない武器を一つでも多く身に着けることで

組織の中で生き残って生きたいなぁ、なんていうもくろみもありますが・・・

おなかの中のわが子は

講義中はあまり動かずどうやら、知識欲には反応しないようです。

食欲には、大いにいい反応を見せていますが・・・・・

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Comments

EBMですか~。
ただ、有効かどうかの判断って基本は統計で、「有意差が何%確認できたからこの治療は有効だ。」とかって言ってるけど、ほんとに患者さんなんて千差万別で一人としてきっと全く同じなんてことはないはずなのに、そんな簡単に決めつけられる物なのかといつも疑問に思ってしまいます。

きっとそういった知識の上になりたつ勘だったり経験ってのもやっぱり重要なんだろうなと思ったり。

Posted by: Yokoken | September 10, 2006 05:40 PM

>yokokenさんへ
コメントが遅くなりました・・・
そうですね。患者さんは千差万別なのでEBMに基づいた治療をしてもみんなに有効とは限らないですよね。そのときに、どう対処していくか、ということに経験が必要なんだと思います。

Posted by: HOORN | September 17, 2006 03:45 PM

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