モンゴル旅行 THE LAST HALF
モンゴルに着いて5日目、トドカ(16歳の少年)の家へ遊びに行きました。
トドカの家は、アーチカ(13歳の少年(ステイ先の子供)の家から
15分ぐらい小川を渡ったり林を抜けたりして歩いていくとあります。
トドカのご両親と、叔母と、彼女のだんなさんのフランス人と、甥っ子、おばあちゃんが迎えてくれました。
メインディッシュは、フランス人のだんなさんが釣ってきた魚のフライです。
すばらしくおいしくて、最高でした。
と、そこへアーチカのお母さんが現れました。
昨日、私と出かけ、真っ暗な中で馬をつないだ為か、馬が逃げてしまったとのこと。
アーチカが逃がした、とかんかんです。 馬はモンゴル人にとって財産です。
アーチカは必死になって山の中を探し回っているとのことでした。
お父さんがいないアーチかは13歳にして一家を支える存在となり、
どんなにプレッシャーを感じ、
自分のしてしまったことの重大さに怯えているかと思うといたたまれなくなってしまいました。
私は、何だか涙をこらえることが出来なくなり、
家の陰でついに泣いてしまいました。
そんな私の異変に気づき、
トドカと5歳のグエン(アーチカの弟)が私の肩を抱いてくれました。
3時間ほど経ったでしょうか、馬が帰ってきたのです!
トドカがつないであった馬に飛び乗り、あっという間に馬を追い込みました。
私も綱を持って必死に走りました。
とにかく、心からほっとしました。
その夜、私はアーチカの日本の姉として、
彼と兄弟同然で育ったトドカに
これからもアーチカを守っていってあげて欲しいということ
アーチカ、トドカ2人のためならできる事は何でもするから、と誓いました。
「ぼくはいつでもアーチカの見方だよ。守っていってあげる」と
力強く私を見つめるトドカを、心底頼もしいな、と思いました。
今回のモンゴル旅行で、私は彼らに本当の家族として迎えてもらったようです。
おばあちゃんは、「私のことを『お母さん』と呼びなさいね。あなたはツーリストじゃないわ」
と言ってくれたし、アーチカのお母さんやトドカのお母さんは
「私の妹」と呼んでくれました。
アーチカやトドカも、私のかわいい弟、というところでしょうか。
そんなかわいい弟達は、私を空港まで送ってくれました。
彼らは、お小遣いで私のためにお土産まで買ってきてくれました。
別れ際、涙を浮かべる弟達を見て、この子たちと一生付き合っていこう、と心に決めたのでした。
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