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May 30, 2005

ひっそり健康法

リンク: Yahoo!ニュース - 毎日新聞 - <肥満調査>減量できないサラリーマンの実態浮き彫り.
「6割以上のサラリーマンが「早食い」「不規則な食事時間」といった食生活などから、自らの生活が「太りやすい」と分かっているにもかかわらず、生活習慣を変えられず、減量できない実態が浮き彫りになった。」そうです。
減量「勝ち組」に共通なのは日ごろからのまめな運動なのだそうです。耳が痛い。

人に見られると恥ずかしい、私の「まめな運動」は
①エレベーターの中で片足立ちで、浮かせた脚をモモ挙げ→お尻に集中して蹴り出し
②誰もいない廊下で、デュークサライエウォーキング
③トイレの鏡を見ながら、大きく「あいうえお」で顔の筋力トレーニング
④外来の合間の上半身ストレッチ

見られたときは、微妙なごまかし技が必要です。
ごまかし技と言えば、私は気づくと鼻歌を歌っていることが多いので
ぎょっとして振り返られたときには、にっこり微笑むことにしています。
 …というより、こうするしかないです…

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着物が欲しい!!

雪衣娘さんのきものモノローグ(初夏の取り合わせの美しいこと!やはり、着物は”季節感”だなぁと改めて感じた記事)

晴れ着さんの着だおれ(さすが京都の方です。紹介されている着物の品のいいこと!!)

のページを見ていたら、単の着物がすごーく、すごーく欲しくなりました。

私は腕がすごく長く、スーツも上下でサイズを変えないと、肩と腕が入りません。アンティークの着物を買いに行っても、丈がちょうどよいものでも裄が足りません。

とってもコンプレックスになっていたのですが、先日、義理の祖母(になるであろう)からのお下がりを直さずに着てみました。七分袖状態だったのですが、お茶の先生は

「人が見ると気にならないものですよ。かえってお手前はしやすいと思います。大いに着てください。」

と、励ましてくださいました。この一言で私の着物人生、幅が広がりそうです!!普段着だったら多少(!?)袖が短くても、頂き物とか、古着とか、「大いに着てみよう」とおもったのでした。

ポイントは、手をだら~~んと下げずに、肘を曲げることですな。きっと。

でも、いつかは雪衣娘さんや晴れ着さんのように、素敵な着物を仕立ててみたい!と思っています。

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May 28, 2005

植物時間

ジロー'sカフェ肩の力を抜いて
yukidarumakoさんの泣き言・・・こんなときもあるよね。
にTB
blogのいいところは、煮詰まったときに、素敵な言葉達に出会えること。
yukidarumakoさんに、心より共感…
「そんなときは女もかなりさぼりがち。
 最近、いつスカートをはいたかしら。
 ヒールを履かなくなって何日だろう。
 3キロ太った体重を気にしなくなった。」
…そう、仕事への行き帰りを楽しめなくなるんですね。
いいよ、誰も見てないよ、という言い訳。
おしゃれは、自分を磨くことなのに。自分にさえ手をかけてあげられなくなる
「ベランダの花たちに話しかけるのも忘れてる。
 思いっ切り泣くことも、最近していない。」
…そう、美しいものとトーンが合わなくなり、感情を揺さぶられるような出来事にも出会えなくなる。

ジローさんは
「そんなときは、ベランダに出るに限ります。
 そこには、動物時間ではなく、植物時間が流れます。
 こちらのいうことは聞いてくれず、
 こちらができることは、毎日、少しずつだけ。
 すぐには結果が出ないけれど、
 信じて、待てば、確実に成長する植物たち。
 体内時計を、植物時間にあわせるのです。」と書いていた。


…最近は成果を得ることを急ぎ、目の前の失敗から未来に絶望し、焦り、空回りする日々
私も、来週からは「植物時間」でうごいてみます。
お日様に感謝し、細胞と語り合い、
自分の少しずつの成長を楽しんでみます。

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May 26, 2005

小さな気持ち 大きな幸せ

a_letter_from_a_precocious_girl 今日、外来で、私の外来に通って5週目になる女の子から

「いっしょうけんめい書いたの。と、手紙をもらった。

かわいくて、かわいくて、うれしくて、うれしくて

ちょっと泣いた。

「こんど、おうちにあそびにきてね」だって!!

大丈夫、お姉さんはすっかり元気になったぞ!!

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私の悩み解消法「100個箇条書き」

人生に悩んだとき(って、そんなに大げさなことじゃなくても…)

私は、悩んでいるお題について理由を100個上げてみることにしてます

100個です。なかなか出ません。

私は幼稚園の「将来の夢」にも、わけもわからず「お医者さん」って書いてたような人間なので

大学受験のときは、本当に医者でいいのかと改めて悩んだことがありました。

「ソロモンの指輪」という本に感化されて「動物行動学者もいいな」と思い始めたりして。

そんなとき、「将来の職業に求めること」を100個上げました

残り40ぐらいがなかなか出てこなくて、でも搾り出した結果を眺めたら

「あぁ、本当に医者になりたいんだな」って思いました。

今回も、「研究に携わる理由」を100個挙げたところ

「ちょっとかっこいい」とか「ノーベル賞に近づく」とか、くだらない物もあるけれど

「専門を持ちたい」「病態について理解したい」など、研究して論文を書いて結果を出していくというよりも

勉強を続けて知識を増やし、医者業に還元すること自体が目標なんだ、ということに気がつきました。

つまりは、研究内容についてたくさんたくさん考えること自体に意味があるんだなと。

おすすめします、「100項目リストアップで、あなたの悩みは晴れる!」

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May 24, 2005

たすけてくれー

研究の泥沼に落ちつつある。

臨床で治療をしているときは予想通りになることのほうが多くて

ちょっと難しい局面でも、常識にのっとって頭を働かせれば乗り切れる。

楽観的なことにおいては自身のある私は、どうやら研究には向かないらしい

もう、本当におばか。

きっとすごい結果が出るわ♪なんて素敵なんでしょう♪ってスキップ踏んでたら

5歩ぐらい進んだところで、ドリフのように穴に落ちた。一瞬にして消えた私。

基礎研究はこわい。おばかな私には結果なんて出せないかも。

gaikotsu 今まで大きなことさんざん言ってきたのになぁ。

で、逃げそうな自分が一番こわい。

でも、blogに書いたから、もう逃げない…かな。

左のヤツは、ドイツ製で、切り取ってやまおり・たにおりしていくと出来上がります。すでに2人も製作しました。今日のポーズは「たすけてくれー」です。

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瞳をかえりみる

海辺のカフカを読み終わった後

「中立な瞳」

という言葉が頭を離れない

思い浮かべるのは 馬の目

深遠な、穏やかな波長を持つ目

色々な波長を持つ患者さんに 私はこの目を保っていられるだろうか

これからの年月で どこまで深い中立な目を 持てるだろうか

一目ぼれして買い取った 馬の瞳だけを切り取った写真作品がここにある

夜の静寂の中で その仔と向き合っていると

いつか私の瞳が こういう輝きをたたえる事を

心から願ってやまない。

 

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May 22, 2005

師匠

今日は、私の医者としての師匠の一人に会いに静岡に行ってきた。

「○○さん(「先生」ではなく)、と呼ばれるような『いつでも隣にいる関係』を築きたい。」

と、建設中の病院案内に刷り込まれていた。

その師匠と志を同じくした医師が、山口で開業している。

往診に行くときは着ぐるみを身にまとい、患者さんと「ハグ」で挨拶をする。

この方も、私の師匠の一人で、私の送別会のとき

「あなたはまだ若く、技術も知識もまだまだだけど、
 すてきな『笑顔』がある」

という言葉をプレゼントしてくださった。

患者さんとの距離を縮めることには、医者側の勇気が必要だ。

あえて患者さんと、人間同士の付き合いをする「勇気」。

一生懸命勉強すれば、知識や技術で患者さんを救うことは出来るが

人間としても、いつでもそばにいて、ハグの距離で、患者さんの心を救うウツワがあるだろうか。

そんなことを、頭で考えているうちは駄目なのだろう。

自分の閉じた心を開き、患者さんの抱えることに心から共鳴した時

自然にハグできる自分がいるのかもしれない。

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まだ、これからも週末

金曜日から分単位スケジュールで、週末を満喫。
金曜の夜は、相方のお母様と家で語らい。テーマは家族の歴史と、親子関係の影響について。
土曜は外来のあと、愛馬マスタングを駈って相方の、ラグビーの試合へ。
相方の実家で、夕飯をご馳走になり、渋滞に巻き込まれつつ帰宅。
そして今日、日曜日は静岡にむかっている。
整理整頓はあまり得意じゃないけれど、
予定を詰め込むのは大好きだ。dsc00062.JPG

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May 20, 2005

読書

「海のカフカ」(村上春樹)にはまってます。

実は、建築家アラキタケシさんが最近はまっているというのを、彼のblogをチェックしていた相方が知って

うれしそうに買ってきたものです。

blogとは不思議です。繋がるはずのない人と繋がっていきます。

つぶやいていることを受け入れ、共感してくれるという状態は

とても親密な関係で、

そんな親密な関係者が、地球規模でいろいろなところにいる、と思うだけで

自分も捨てたもんじゃない、って思える瞬間があります。

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May 18, 2005

整形内科

今日は「骨粗鬆症外来」の日。

整形外科は質問は、ほとんど「痛いところはどこですか」から始まり

ほとんど、触りまくった感触や痛がり具合(痛がらせてごめんなさい)で診断する。

でも、骨粗鬆症はそれだけでは痛まない場合がほとんどだし、

治療を続けていくうちに痛くなくなる人がほとんどだから

「最近どんな運動してますか」とか「どんなものを食べてますか」とか「転びました?」とか

質問の毛色が普段と違ってくる。血液や尿の検査が大切になってくる。

ちょっといつもと違うモードに入る自分がいる。

うちの教授は言う

 「女医さんは整形外科といえども、力を必要とする手術をするだけが道ではない。
  リウマチや骨粗鬆症を専門とする『整形内科医』になりなさい。
  基礎研究の分野で活躍する医師になりなさい」

若いときは、そんな教授にめいっぱいたて突いて

「女医がバリバリ手術する道に進んじゃ、いけないんですか?
 外科医になったからには、手術が出来るようになりたいんです!!

 最初から芽を摘むようなことは言わないでください!!」

なんて言ったけど、教授も御自身の同じ年の娘を思い出したのか、

「まぁ、そういう道もあるっていうことだよ。」

と、温かく笑っていらっしゃった。

今、「整形内科」的なことも、「基礎研究」的なことも、誰かがやらなくちゃいけないし

「やりたいと思う」ことを大切にするのも大事だけど「必要とされている」ことも大事だなぁと思っている。

ちょっと、年をとったなぁ。

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May 16, 2005

窮鼠猫をやっぱり噛めない

前の記事の続き。

ちょうどさっき、医局でお茶をしていたら思いつめた表情の先輩が入ってきて

「ちょっと来て」

部屋を出て行った。

十数年前に体育館の裏に呼び出されたことがフラッシュバックしつつ背中を追った。

だんだん体の抹消から血液が引いていく。2,3回腕を振ってみた。

彼女は階段の踊り場でゆっくりと振り返り

「で、言うことあるでしょう?」

一瞬にして、色々な状況が言葉にならないまま頭の中を駆け巡った。

「???○○病院のことでしょうか…」

まず、一番最近迷惑をかけたであろう事を挙げてみた。ただし、確信はない

「それだけ?言うことは。」

「???え???」

「あたしに迷惑かけといて、それだけしか言葉はないの。迷惑かけたとも思ってないんでしょう。

 いまだって『また言われた』ぐらいにしか思ってないんでしょう。馬鹿にしてるって思っても仕方がないよね。」

後は、どんなに状況を説明しても

彼女にとっては言い訳としか聞こえなかったらしい。

「わたし、あなたに過去許せないことを言われてるの。そのことは言うつもりはないけど。

 その上、こんなことあったら本当に頭にきてもしょうがないでしょう。」

彼女は長い間、私が言った一言に傷つき、私に軽んじられていると思って鬱々とした日々を送っていたに違いない。

その一言は思い当たりはするけれど、確かめる勇気もなかった。

お互いに気持ちを探り合って、良いと思って取った行動が一人よがりで、本当の気持ちが通じない。

友達だったら、手を取って、軽んじていたことを心から謝罪し、自分を投げ出して誤解を解こうと努力するけれど

そうしても、きっと蹴られるだろうと思うと怖かった。

ただ、彼女の心が痛かった。

私には、彼女の気持ちをどうすることも出来ないと思った。

必要なのは、問題自体を解決することでなく「彼女の納得のいく方法で誠意を見せる」事。

「納得のいく方法」、女性のは特に難しいと思うこのごろです。

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May 15, 2005

風炉の丸灰

相方のおじい様のお家から発掘された風炉に、灰を入れました。

haitukuriokeiko 私の先生が教えてくださったのですが、写真のように、自分でお教室を持っている方たちも集まります。

まず、まんべんなく平らに入れてから丸型に土手を作っていきます。細かな灰が何回もならしていくことによって砂糖菓子のように固まってきます。

marubai01 左の写真のように、三分の一だけ先生が作ってくださいました。

熟練した手は、いかにも簡単そうにすーっと動いていくのですが、実際にやると難しいの何の!!!

へらのあとは消えないは、稜線がでこぼこに成るは、あっちを直すとこっちが崩れるという具合で最初は「もーおぉぉ!!」って煮詰まってました。

でも、これが不思議。今、ミニチュア枯山水が癒しグッズとして売っていますけれど、同じ感覚で癒されちゃいました。すーっと灰が平らになっていくと、心もすーっと静まっていきました。

marubai で、出来たのが左の写真。刺さってるのは前瓦です。くぼんでいる真ん中に炭を入れて、3つ出ている金属の「五徳」の上にお釜が乗ります。

もう少し大きな丸にした方がいいようです。おにぎり型になってしまいました。

さあ、これでいつでも家でお釜をかけてお茶会が出来ます!!

  あれ…我が家には畳がなかった…ま、いっか。

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May 14, 2005

綾戸ねえさん

焦ったらあきまへん。

鍵を開けるとこを想像してみてください。

ガチャガチャやったかて、よう開かん。

すーっと(呼吸を整えて)入れたら開くんや。

人生そういうもんや。ひとつひとつ丁寧にカチッカチッと開けてったらええんや。

関西弁が不自然かもしれないけれど許してください。
綾戸智絵さんがTV「Dのゲキジョー」(リンクはフジテレビのページ。番組検索でどうぞ)で話してた言葉です。
彼女がいかに人生の一瞬一瞬に集中して、腹をくくってきたかが表れた一言だと思いました。

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学会

orthopaedicians 今日は、横浜で開かれている日本整形外科学会の学術集会に参加してきました。

何千人という参加者がいて、みんななんとなく慣れないスーツを着た医者(ほとんど整形外科)です。

白髪のおじい様から、茶髪の若者まで様々で、女性は数%でしょうか。最近増えてきた印象はあります。

今、トピックとなっていること、スタンダードな治療法、学ぶことはたくさんあります。

私自身は、基礎的な研究が進む関節リウマチの分野や、骨粗鬆症の分野に大変興味があるので、その辺を中心に勉強してきました。

全体としては他にも、「いかに小さな傷で、組織を傷つけずに手術をするか」ということや自分の組織を培養して手術に使う「再生医療」や、「コンピューターのナヴィゲーションに沿って人工関節を入れる方法」などに焦点が当たっていたように思います。

医者は一生勉強が、勤めです。

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May 13, 2005

窮鼠猫を噛めない

10も年上の先輩である彼女の前で

私は必ずすくみあがってしまいます。

何を言ってもぴしゃりと返されて 冷たい眼で見通されて。

とても仲のよかった時期もありました。

それを裏切ったのは私だと、彼女は言います。

「あなたには、期待しすぎていました」と。

今日、「話があるので、明日の午後電話をください」というメールが入って来ました

「話」って…何を耳にしたのだろう、何を言われるのだろう

携帯を持ったまま、場所を構わず直立不動になってしまう自分が浮かび

何を言われても真っ白になってしまって、自分では考えられなくなってしまう自分が浮かび

明日のその時間まで、こんな気分でいなければいけないこと自体が

彼女の策略ではないかと思い

非常に混乱して、いつもの思考が出来なくなってしまいました

こうやって書いては見たものの、客観視できません。
一つ事が起こるたびに、必ず誤解をひろげじたばたする自分がいます。

一本のメールで、世界が止まってしまいました。

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May 11, 2005

におい

parfume 色々書いてみたいと思っていたことがあったのですが、

さっき付けてしまった香水(母の日企画でデパートでもらったもの)が、強烈に私の神経を刺激して、頭がガンガンしてきたので、話題を「におい」にしようと思い立ちました。

…ううぅ、くさいぃ…多分「いい香り」と感じる人のほうが多そうな、甘くてフルーティーでどことなく神秘的な香りなんですけど…何で頭が痛いんだろう。

最近、嫌いだった「におい袋」のにおいが大好きになってきました。

まだ、ビャクダンは駄目ですが。単品では苦手なにおい袋のにおいが、着物に染込むと高貴な香りになるんです。大人になりました。

整形外科医にしかわからない、幸せな香りが滅菌したての「エスマルヒ」。手術のときに使うゴム製のバンドです。

ジッポライターに火をつけた後のオイルのにおい。

脱ぎたてのTシャツのにおい。

そうそう、体臭で「いいにおい」と感じる異性の遺伝子は、自分と違う部分が多いのだそうです。つまりは、進化論的に配偶者としてよりふさわしい人、ということですね。

馬の厩舎のにおい。今、zingaro開催中の木場公園は、いいにおいですよ。なれない人には近所迷惑かもしれないけれど…

「においふぇちぃ」というエッセーを書いた竹内結子さん、獅童さんと結婚ですね…

現在公演中の「野田版研辰の討たれ」では、勘三郎さんが獅童さんをアドリブでいじること間違いなしです。

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May 09, 2005

連休ボケボケ

連休明けは、布団から離れるのが辛かった…

でも、来てみてしまえばいつもの仕事場。

「あれもうまく行ってないし、これも…あぁ行きたくない!!」なんてごろごろしてたけど、きっと布団がそう言わせていたのだと思いました。

朝の窓から見えるのは、いつもの風景で

photographer最近は確かに歩みはおぼつかないけれど

「『止まる少し』って書いて歩くなんだよ。少し止まってもいいの!」と言ってくれた相方を思い出しつつ

だんだん回転数を上げていこう、と思いました。

やっぱり、白衣を着ないとだらだら駄目人間なんだなぁ・・・・・

    写真は写真家の顔した相方。建築家としても写真家としても、迷いをパワーに変えてます。

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May 08, 2005

森美術館に行って来ました

mori_art_museum 六本木ヒルズ森美術館に、①”ストーリーテラーズ”と②”秘すれば花”という企画展を見に行ってきました。

①の方は、「西洋のアートの波がおしよせる今、私たちの住む東アジアの伝統芸術がどのように現代美術と関係し合っているのかを、日本、韓国、中国、そして台湾の現代アーチストが表現した展覧会」だそうで、東洋的雰囲気に満ち、ほっとする空間でした。

特に須田悦弘さんの作品は、もとから好きだったこともありやっぱりいいな、という感じでした。精巧に作られた木製の花が壁から生えているというものですが、茶花のように「野にあるように」建物と融合していて、コンテンポラリーでもあり、日本人のアイデンティティーに根ざした感覚をあらわしているな、と思いました。

でも、詰め込まれた感じが否めず、アーティストが想像した展示状況を満足させていないのでは?と思いました。(昨日夕食を共にした皆様の受け売りではありますが)

②の方は、一変してけっこう重いテーマでした。民族の背負った迫害された歴史や、「家族」の問題を扱っていて、一つ一つ真剣に向き合わないとアーティストの伝えたいことを享受できず、体力を消耗しました。

黒人の女性アーティストは、南北戦争前後の黒人と白人の関係を絵本のような切り絵で表現していました。イラクの女性(?)アーティストは、消えた父親を思う詩を暗誦し一文を付け足して次の人に伝える形で、計5人が同じ詩を語るというヴィデオインスタレーションで、戦争の歴史を生きている人々個人と、口伝えによる物語の形成過程を表現していました。

民族のアイデンティティーを掘り下げる作業は、アーティスト本人もかなりのエネルギーを必要とすると思います。生半可な気持ちでは向き合えません。

今回の展覧会を見る上での自分のテーマは「積極的参加」でした。昨日、夕食会で画商のいとこに話を聞いていたので、色々と理解が深まったことがこの展覧会に「積極的参加」ができた理由だと思います。

今まで、美術館に展覧会を見に行っても、「楽しませてくれること」を求めていたのですが、それはアミューズメントへの参加の仕方であり「受動的参加」なのです。アート作品という凝縮された形で「大切なことを伝えたい」と考えているアーティストの心と向き合うためには、自分も知識や感覚を総動員して「積極的参加」をすることが重要なのだと思います。「積極的参加」によって初めて、アート作品に触れることで起こる自分の中での化学反応を感じることが出来るのだと思います。

今日、森美術館に行ってみても、「展望台とセットになっているから見てみるか」的な人が多かったです。でも、それはそれでいいと思います。作品に触れることが第一歩で、現代美術に関わっている方々は「じっくり見てくれる人の確率は増えなくても、たくさんの人の眼に触れることによって、じっくり見てくれる人の絶対人数を増やそう」と考えているのでしょう。「そこで少しでも気になる作品があれば、納得しようと思うのが人間だから」と、いとこも言っておりました。確かに。

夜遅くまでやっていてくれる森美術館万歳。子供もなんとなく入ってこられるつくりになっている森美術館万歳。

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May 07, 2005

玉三郎さん

今日、今やプラチナチケットの歌舞伎座・勘三郎襲名披露公演・5月大歌舞伎を見に行って来ました。

今をときめく染五郎丈や獅童丈、もちろん勘太郎・七之助丈も出ていながら、観客のほとんどは40台以上のおば様たちでした。

夜の部で「鷺娘」を見ました。玉三郎さんのワンマンショーなのですが、あれは、歌舞伎、舞、というよりは

玉三郎さんが舞うがゆえに、ジャンルを超えた芸術作品でした。

日常を女として生きている私には、到底追いつけない「真の女」の姿でした。

詳しくはまた、別の機会に・・・

眠くて眠くて、まぶたが閉じそうなので・・・・

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May 06, 2005

学びの一日

syakuyaku 朝起きたら、シャクヤクがひっそり開いておりました。素敵な予感で始まった一日。

平和島の骨董市に、お茶の先生のお供で出かけました。

お茶道具はもちろん、おもちゃやライターなどのアンティーク雑貨、着物、家具など何でもそろう、大きな骨董市です。

場内をざっと見ながら、「その即中斎(表千家先代家元の箱書きのある茶入)はいくら?」などと次々とめぼしを付けて行く、先生の後ろをチョコチョコとついていきました。

私の気になるものは「先生、これなんてどうでしょう?」と聞くと、「あぁ」とか「うーん」とか、答えてくださる先生の反応を楽しみながら。

先生は、毎分毎秒をお茶人として生きている方で、雲のようにゆったりとしています。そしていつでも陽だまりの暖かさを感じます。

今日は、先生もほめてくださった、3つのぐい飲みと高台寺蒔絵の利休棗を購入しました。kottouichi 

夕食は、画商のいとこのお家にお呼ばれ。

「伝えたいことが、作品だけで伝わると考えるのは非常に甘い!伝えたいなら、言葉を尽くして伝えようとする姿勢がなければ駄目なんだ。試合に勝つのは、うまいやつじゃなくて勝ちたいと思っているやつなんだ」と、写真家としての相方に、愛あるゲキを飛ばしてくれました。

仕事のことはすっきりすっかり忘れていた本日が、もう終わってしまいます。

人生のよき先輩方に、感謝する一日でした。

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May 05, 2005

家族

弟と母と食事をした。話はもちろん、私の結婚問題になった。

うちの家族にとって、私の結婚問題はただ「私と父の問題」ではなかったようである。

今まで母も私も、父とは腹を割った会話が成立しなかった。それぞれの間に入ったのは、弟。

弟は辛抱強く、それはそれは辛抱強く父の話に耳を傾け、本音を理解し、共感した。

そのことが、父との会話をあきらめようとしていた母と、父に共感することを放棄していた私を動かした。

弟は、「おれは、姉貴と父さんが話し合える関係になって欲しい。姉貴は去っていく身なんだからなおさら、今、話して欲しいんだよ。」と言った。

今さら、話せばけんかばかりしていた父と、真剣に話をするのは照れくさい。父も同じだろう。だからこそ、今なのかもしれない。

「父さんが姉貴の結婚を許す日も近いと思うよ。一緒に話をしにいこうよ」と、弟がつぶやいた。

「今回、いろんなことをたくさん考えさせられたね。これからのために、よかったね」と三人でしみじみしてしまった。

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May 04, 2005

白洲正子にまた学ぶ

私が毎月楽しみにしている雑誌が届いた。

医局で読んでいた時「何だその雑誌!?」って言われたけど、確かに雰囲気は「婦人画報」に近く、極めてマダム向きであることは間違いない。

でも、好きなんですもの。歌舞伎とか、着物とか、骨董とか、建築とか、よだれの出そうな記事がいっぱいなんですもの。

今月号の特集は「白洲正子さん」。作家であり、骨董の目利きであり、吉田茂や小林英雄など著名人との交流もあった方。

もう亡くなっていますが、知れば知るほどじゃじゃ馬でかっこいい女性。

紹介されていた、そんな彼女の言葉

   人間は一生変わらぬものらしい。私はいつも同じ眼で物を見ており、これから先もそうすることだろう。人間に進歩はない。進歩するのは技術であって、生まれながらの素質を発見し、少しずつ深めることしか我々にはできまい。(風姿抄)

人は、可能性を持って生まれる。いい友に出会い、素質を認めてもらうこと、自信が持てるようになることが、深める道か・・・

と考えました。

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May 03, 2005

白衣の不思議

白衣の不思議

殺風景な当直室。吊した白衣の形がなんだか生めかしい。

白衣自体は、ポケットの位置とか素材とか全くかっこよくない。
なのに普段輝きの少ないおじさんほど、好感度が上がり、
普段お洒落でセクシーな人(男女共に)ほどその雰囲気を包み隠されてしまうのはナゼだろう。

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May 01, 2005

「独り」好き?or嫌い?

予定の決まっていない静かな一日。

布団を干して、FMを聞きながらシーツを洗って乾燥機かけて、ぐるぐる回るのをボーっと見ていて(山下達郎さん、デビュー30周年ですって)

家の中のいらないものを捨てて(必要なものまで捨てる、とよく怒られますがもう捨てちゃったもん)

掃除機かけて、食料の買出しに行って、またアイスを買い込んでしまい

勘九郎さん(今は勘三郎さん)のDVDを2本見て、玉三郎さんにうっとりして、シナの作り方なんかまねしてみたりして。

ずっと聞いていなかったCDをBGMにパソコンに向かっている。

曲のなかでpizzicato fiveの野宮真貴が「神様がきょうぼくに電話をかけてきてぼくの人生はきょうが最後の日になるって言われても大丈夫」(テーブルにひとびんのワイン)って歌ってるけど、大丈夫なんかじゃない。

あんまり、こんなことばかり書いていると旅行に出かけた相方と御両親が心配するかな。

ずっと村上春樹のような、孤独なんだけど静かで透明な感じの生活にあこがれていた。朝起きて、プールで泳いで、紀伊国屋で買った材料でスモークサーモンサンドイッチ作る生活。でも学生時代の一人暮らしの思い出は、いつも孤独にもがいていた。一人でいることに向かないんだろうな。

そして、ずーっと疑問だったこと「一人って本当に気楽でいいなぁ」って心から思ったことのない私って特殊かなぁ。

でも、たまにはヒトリモイイモノダ。普段使わない細胞が起きてくる気がする。

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